全部終った。私の中の一区切り。
佑、私ね。途中で託してしまったよ。大きな怪我をして。
皆止めないって言ってくれた、けど生きて欲しいって言ってくれた。
ごめんね。貴方の意思は命を懸けてでも終らせるつもりだった。
でも、迷ってしまった。
だから行けなかった。だって佑は怒る…から。
自分の中で生きたいって思った私が戦いに出る事は貴方の願いと反していて…。
これでよかったのかな？
アイツ死ななかったよ…？
佑は死んだのにあいつは生きてるよ？
ううん…死んだのかな…確認できてない…。
……けど死んでなかったら――。
ゆやちゃんも佑も…そう、願ったんだからなんだよね？
そう思ってもいいかな…？
私ね、只今って言えたよ。
だから私言うね。
佑にも。
佑、おかえり。
―もうゆっくり出来るよ。
佑、ただいま。
―待たせちゃってゴメンね。
佑、有難う。
―私は私に成れそうです。
(１人きりで呟いて花瓶に新しい紅の薔薇を活けた)
*******************
花びらの舞うこの場所から祈ってた、願ってた。叶わない事も沢山、
けど助かったものも沢山。
私は…未練が無いと言えば嘘になる。けどね、これで良かったとも思ってる。
違うね、そう思うようにしてる。自分よりも皆が幸せであるように…。
ゆーかちゃん、貴方を置いていった事、ずっと気になってた。
少しずつ彷徨う貴方が心配だった。
けどもう大丈夫だよね？
ゆーかちゃんは生きてるの。だから笑ってね。
私、ゆーかちゃんの笑顔凄く大好きだから。
だから笑って、ね。
最後までさよならもありがとうもごめんねも言えなかった一番大好きな鷹。
もう一度だけでも貴方に会いたかったよ。
でも、こっちにきて欲しくないのはあの時も今も同じなの。
ごめんなさい。
ありがとう。
償わなきゃいけない私なのに、貴方との時間で凄く幸せでした。
まだ未練があって貴方に会いたいこの気持ちの大きさは私の幸せの大きさ。
どんな言葉でも返せない、そんな時間を貴方はくれた。
ぶっきらぼうで不器用で、でも優しくて。
沢山の大切な気持ちをくれた。愛を教えてくれた。
言葉が届かなくても私ずっと貴方が大好きです。
大好き、です。
皆、終らせてくれてありがとう。
瑞貴くん、貴方は今何処に居るのかな。
まだ会えて無いけど…会えないならその方が良い。
生きてるなら、未だ。
そして彩、最後まで受け継いでくれて有難う。
死んで尚、貴方に私を背負わせてしまった事、それは後悔してるのかもしれない。
けど、乗り越えてくれて有難う。
貴方は貴方。私の影なんかじゃないの。
―自分としてもう自由に。
戦いの終わりはおやすみの、合図。
皆ありがとう。
今度こそ、只今。
おやすみ、なさい。
最後に、バイバイ。
さよ、なら。
(ふわっとした微笑で手を振った)
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